日本のインフレは減速へ:PPI、東京CPIに続き、全国CPIでもインフレ率が低下
3月24日(金)に日本の全国消費者物価指数が発表されました。
結果は、CPIの前年比が+3.3%で、前回の+4.3%から1.0ポイントの低下となりました。東京消費者物価指数の発表以降、本ニュースレターでは原油価格の前年比が有利に出やすいのと円安の揺り戻しでインフレが減速しやすいという見方を伝えてきましたが、全国消費者物価指数でも同様の事象が確認できています。
日本の全国消費者物価指数(2月分)の結果
まずは、改めて2月分の全国消費者物価指数の結果を確認しておきましょう。
まず、右上の前年比2月分を見ていただくと、「総合」が+3.3%(1.0ポイントの低下)、「生鮮食品を除く総合」が+3.1%(1.1ポイントの低下)、「生鮮食品およびエネルギーを除く総合」が3.5%(0.3ポイントの増加)となっています。
エネルギー価格の前年比がマイナスであることを受けて、「総合」と「生鮮食品を除く総合」は順調に低下、エネルギーまで除いた総合は、賃金等のインフレを表すので上昇していることが読み取れます。
長期金利は0.5%から0.25%に下落
一時期は、日銀のイールドカーブ・コントロールの緩和を見込んで0.5%近くまで上昇していた長期金利も、最近は0.25%前後で推移しています。
以前からお伝えしているように、5月いっぱい頃までは昨年の原油価格がウクライナ戦争開始の影響で高騰していたため、インフレ率は低く出てくることになります。
僕は、日本もいずれ高インフレに襲われて長期金利を上げざるを得ないと考えていますが、今はアメリカが景気後退入りしそうであり、それは円高(=デフレ)を意味するので、今回の景気サイクルでの金利上昇の可能性は減ったと思います。
結論
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