米国6月消費者物価指数は予想以上のインフレ減速でドル安へ
2023年6月の米国消費者物価指数(CPI)は、前年比+3.0%でした。前回の+4.0%からは1.0ポイントの減速となりました。また予想の+3.1%を0.1ポイント下回りました。
ここ最近は景気の強さ・インフレの根強さを示していた中で、今回の消費者物価指数は非常に良い結果となりました。
インフレ率は3%まで急減速
インフレは前年比+3.0%まで減速しました。
2021年3月以来の水準であり、目標の2%台も見えてくる水準となっています。
この大部分は、エネルギー価格の前年比によるところが大きいです。エネルギー価格は、昨年の3月に始まったウクライナ戦争の影響もあり、6月まで高い水準で推移していました。
価格の変化が激しいエネルギーや食料品を除くと、インフレ率は5%近い水準で高く推移しています。
来月以降は、原油価格の昨年比較の恩恵がなくなってくるため、インフレ率は下げ渋りを見せやすくなります。今後は前年比+7.8%の住宅価格が下がってくるかどうかがポイントになってくるでしょう。
金利低下とドル安
4%に達していた米国の長期金利は+3.8%まで低下しました。
前回のニュースレターでは、ここで米国債を一部売るのは底値売りになってしまうかもしれないと書きましたが、実際にそうなってしまったようです。
金額は減らしたものの米国債への投資自体は続けていますし、それも込みでの判断であったため、その点は仕方ないとわりきっています。
金利の低下を受けて、ドル指数であるDXYは安値を更新しました。
ドル円も安くなり、140円を割り込んでいます。
このままインフレが低下していくのであれば、長期金利はこのまま低下するのかもしれません。
ドル安なら新興国の投資妙味が増す
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