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日本6月CPI:日米のインフレ率がいよいよ逆転、日本株は業績相場へ

日本の6月消費者物価指数(CPI)は前年比+3.3%で、アメリカの+3.0%を上回りました。

政策金利が5%程度あるアメリカを上回るインフレ率の日本がマイナス金利だというのは不整合な状態で、今後は日本の金融政策正常化が意識されるでしょう。

それは低金利・円安に支えられてきた日本株のボーナスタイムが終わり、業績相場へと移行していくことを示唆しています。

日本の消費者物価指数(CPI)は前年比+3.3%


2023年6月の日本の消費者物価指数は前年比+3.3%でした。

日本消費者物価指数(CPI)の推移(2023年6月分まで)/ マネックス証券

一時は前年比+4%を超えていたCPIですが、直近は前年比+3%超で横ばいに推移しています。

今年に入って、消費者物価指数が落ち着いている理由は、エネルギー価格の下落であることは、本ニュースレターで繰り返し書いてきた通りです。

いま原油価格をふり返ると、原油価格は昨年の6月に115ドルあたりでピークをつけており、秋には80ドル台まで下がっています。

原油価格の推移(2023年7月23日執筆時点)/ マネックス証券

そうすると、昨年の秋にはすでに原油価格が十分に下がっているわけですから、今年の秋以降は原油価格の前年比デフレ効果が薄れることを意味します。

そのため、本ニュースレターでは、エネルギー価格デフレの恩恵はいずれ失われるため、エネルギーや食料を除いたコアコアのインフレ率が重要だと繰り返し書いてきました。

その点、今回のCPIで非常に良かった点としては、ついに「生鮮食品及びエネルギーを除く総合」のインフレが減速したことがあげられます。

日本消費者物価指数(CPI)の推移(2023年6月分まで)/ 総務省

上の表の一番右下を見ていただくと、「生鮮食品及びエネルギーを除く総合」の前年同月比(%)は、6月に+4.2%となり、5月の+4.3%から0.1ポイント減速していることが分かります。

このまま「生鮮食品及びエネルギーを除く総合」のインフレ率が低下していくのであれば、日本のインフレは海外のようなひどい状況を経験することなく落ち着くこともありえます。

日米のインフレ率はついに逆転した


とはいえ、今回の日本の消費者物価指数は、いよいよ日米のインフレ率が逆転したという意味では、非常に象徴的な結果となりました。

日本のインフレ率は冒頭に書いた通り3.3%です。一方、アメリカのインフレ率は3.0%まで低下しています。

今の日本は、アメリカ以上にインフレが進んでいるということです。それが何を示唆するかといえば、当然ながらに日本の金融政策正常化であり、円安ドル高の是正でしょう。

現在、アメリカの政策金利は5%以上もありますが、そのアメリカのインフレ率を超えている日本の政策金利が未だにマイナスだというのは、きわめて不整合な状態です。

中長期では日本の金融政策は正常化に向かうでしょうし、インフレ率の逆転は市場にそれを意識させる象徴的なきっかけとなるでしょう。

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結論:日本株は業績相場へ


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