日本の金融政策正常化(金利上昇)をトレードする方法
前回書いたように、いよいよ日本のインフレ率はアメリカを上回る水準になりました。
そこで今回は、将来的に金融政策の正常化を受けて、日本の金利が上昇した場合に、それをトレードする方法を検討したいと思います。
日本債券のショート
まずは、金利が上昇するのであれば、シンプルに債券をショートするという手が考えられます。
個人的にもトレードしているのが、日本債券ベアファンド(5倍型)です。
この投資信託は、あまり優れた投資商品だとは言えません。5倍のレバレッジをかけるので減価も激しく、上の基準価格のグラフを見ていただくと、2014年から半値になっていることが分かります。
とはいえ、個人投資家が債券を効率よくショートする方法はほとんど用意されていないのが現状で、もしも債券をショートしたいのであれば、多少の問題には目をつむるしかなさそうです。
上のグラフの「純資産総額」を見ていただくと、同じように考えている投資家が多いのか、2022年以降、残高が急増しているのが分かります。
銀行株のロング
金利上昇は、銀行株にとって利息収益が増えることを意味するため、長期的に見るなら、ポジティブに働く可能性が高いです。
一方で、金利上昇によって、国債の評価損などが出れば、バランスシートが悪化して、今年3月にアメリカで起こった銀行破綻危機のような混乱が起こらないとも限りません。
銀行株を取引するのであれば、そうした混乱で株価が下がったタイミングで、強固なバランスシートを持つ銀行をロングするというアイデアが考えられます。
以下のように、地銀ETFと大手のJ.P.モルガンの株価推移を比べてみると、地銀ETFが3月の銀行経営破綻危機よりも前の株価に遠く及ばないのに対して、J.P.モルガンは最高値を更新していることがわかります。
結論:日本債券のショートが堅いか
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