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金価格が史上最高値を記録:利下げと中央銀行の動向でさらなる上昇もあるか

written by @mercurys_assets

今回のポイント

  • 金価格が過去最高値を更新した背景には、中国や欧米の中央銀行による積極的な金の買い増しがある。
  • 米連邦準備制度(FRB)の利下げ開始が、金の相対的なリターンを押し上げる要因となり、さらなる上昇が期待される。
  • 米国株と金の価格動向は、今後のFRBの政策次第で大きく変動する可能性があり、特に利下げペースに注目が必要。
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金(ゴールド)の価格が最高値を更新した背景


金(ゴールド)の価格が過去最高値を更新しました。2023年後半、金の先物価格は1トロイオンスあたり2,541ドルに達し、市場で大きな注目を集めています。この急騰の背景には、世界経済の不透明感と中央銀行の動きが密接に関係しています。

金の価格上昇を牽引している要因の一つは、各国中央銀行による金の積極的な買い増しです。特に中国は、ウクライナ戦争以降、外貨準備としてのドル資産を売却し、金の現物を購入する動きを加速させています。これは、将来の経済制裁リスクに備えた対応です。例えば、中国が台湾に進攻した場合、ドルやユーロといった決済通貨が使用できなくなるリスクがあるため、資産凍結に備え金を自国で保管するという戦略が取られています。

また、米国をはじめとする欧米の機関投資家も、金ETFの売却から購入へと動きを変えつつあります。これまで、金利が高水準で推移していたことから、金の持ち分を減らす傾向が強かったのですが、9月の利下げ開始が確実視される中で、再び金に注目が集まっています。政策金利が下がれば、他の資産クラスの絶対リターンが低下し、金の相対的なリターンが上昇するため、金の魅力が増すと予想されています。

金(ゴールド)価格の今後は利下げペース次第


しかし、金価格のさらなる上昇が続くかどうかは、米連邦準備制度(FRB)の利下げペースと米国経済の動向次第です。CMEフェドウォッチによると、市場参加者は、9月以降、各会合で0.25%ずつの利下げを予想しています。しかし、FRBが慎重なアプローチを取る可能性があるため、市場の期待が裏切られるリスクも存在します。たとえば、サンフランシスコ連邦準備銀行のデイリー総裁が指摘したように、インフレが完全に沈静化する前に急激な利下げは行われないかもしれません。

このような状況下では、短期的には金価格が不安定な動きを見せる可能性があります。もし、FRBが利下げを緩やかに進める方針を示せば、金の価格は一時的に調整局面を迎えるかもしれません。しかし、中長期的に見れば、利下げが継続する限り、金価格は上昇を続ける可能性が高いでしょう。

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結論:金投資に関する投資アイデア


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