Indeeed掲載求人数は減少トレンド、米国の賃金インフレも減速に向かう
収まりやすいインフレと収まりにくいインフレ
インフレには収まりやすいインフレと収まりにくいインフレがあります。
前者の例としては、原油などのコモディティがあげられます。このような金融市場で取引されている商品は、FEDの金融政策の影響を受けやすく、価格が高騰しても利上げ等の引き締め的な金融政策を行うことで比較的容易に価格を下げることができます。
実際、新型コロナ以降の金融緩和で上昇していた原油価格は、2022年にFEDが急激な利上げを開始したことで下落に転じています。
金融に詳しくない人の間では、原油価格の高騰理由をウクライナの戦争に求めることも一般的ですが、こちらのグラフをみると原油価格は基本的に金融政策によって動いていることが分かります。
また、コモディティほどではありませんが、住宅価格も金融政策によってインフレを抑えやすいです。金利が上昇すると住宅ローンを借りて家を買うのが難しくなるからです。
主要な住宅価格指数であるケース・シラー指数をみると、利上げによって住宅価格のインフレが止まり下落に転じていることが分かります。
ハワード・マークス氏:割高・割安はその程度問題が重要
今回は、普段の経済指標や金利のウォッチとは少し趣きを変えて、TALKS AT GSにパネル出演した際の内容から、ハワード・マークス氏の投資に関する教えを学んでいきたいと思います。
マークス氏自身はバリュー投資家であることから、マーケットの先行きを読んで投資をするということはしていませんが、長年に渡ってマーケットを見てきた経験から、割高・割安には程度問題があり、その程度が重要であるという教えを述べました。
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割安・割高の程度が極端であるほど、その修正は起こりやすい
マークス氏の述べたポイントは、割高・割安の程度が少しであれば、
銀行破綻への対応で、FEDは実質的に量的緩和を再開している
シリコンバレー銀行などの破綻を受けて、混乱が広がらないように、FEDは新たに「バンク・ターム・ファンディング・プログラム(BTFP)」という金融緩和プログラムを実行しています。
結果、FRBは量的引き締めを行なっている中ですが、逆に保有資産が拡大するという事態を招いています。
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銀行破綻に対応したBTFP(バンク・ターム・ファンディング・プログラム)とは
BTFPとは、
サマーズ氏:FEDはインフレ警戒を緩めてはならない
FOMCを受けて、CNNの番組で元財務長官でマクロ経済学者のラリー・サマーズ氏がコメントしていました。
サマーズ氏は、FRBの対応について「合理的だ」と評価した上で、インフレへの警戒を緩めてはならないという旨の発言をしました。
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FEDは正しい決定を行った
先日のFOMCでは、0.25%の利上げが決定されました。
* FOMCは0.25%の利上げ、今後の利上げには慎重な鳩派姿勢が示された
この利上げについて、ラリー・
日本のインフレは減速へ:PPI、東京CPIに続き、全国CPIでもインフレ率が低下
3月24日(金)に日本の全国消費者物価指数が発表されました。
結果は、CPIの前年比が+3.3%で、前回の+4.3%から1.0ポイントの低下となりました。東京消費者物価指数の発表以降、本ニュースレターでは原油価格の前年比が有利に出やすいのと円安の揺り戻しでインフレが減速しやすいという見方を伝えてきましたが、全国消費者物価指数でも同様の事象が確認できています。
* 東京都の消費者物価指数(2月)、全体はインフレ減速もコアコアは加速
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FOMCは0.25%の利上げ、今後の利上げには慎重な鳩派姿勢が示された
FOMCでは、事前の市場予想通りに0.25%の利上げとなりました。
一方で、シリコンバレー銀行の経営破綻を端緒とした銀行への不安の広がりは、信用収縮を起こして経済を萎縮させる効果があるとして、今後の利上げについては慎重な姿勢が示されました。
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FRBは今後の利上げに慎重姿勢
3月22日に行われたFOMCで、FRBは事前の市場参加者の予想通りとなる0.25%の利上げを決めました。これによって、FF金利は4.75%〜5.00%となりました。
レイ・ダリオ氏:金融市場の信用収縮を受けて、FRBは1年以内に金融緩和を再開する
レイ・ダリオ氏がLinkedInの投稿で、シリコンバレー銀行等の経営破綻を受けた今後の流れを予想しています。
ダリオ氏は、シリコンバレー銀行等の一部の銀行の破綻はまだ信用収縮の始まりに過ぎず、今後さらに信用収縮が拡大すると考えていることを示しました。また、それに対応するためにFRBは金融緩和を再開し、ドルの価値は下落すると考えています。
シリコンバレー銀行等の経営破綻から信用収縮が始まる
シリコンバレー銀行が経営破綻してから、1週間以上が経ちました。
* シリコンバレー銀行が経営破綻、米国債金利は低下へ
レイ・ダリオ氏は、このような経営破綻は約7年サイクルで起こる短期債務サイクルの終盤に見られる典型的なものだとしており、シリコンバレー銀行等の一部の経営破綻だけでは終わらないという考えを示しています。
a) 私たちはこのサイクルの縮小段階の初期段階にあり、
ガンドラック氏:米国人口の74%は雇用減に面しており、地域では景気後退が始まっている
ガンドラック氏は、自身の経営するDoubleLine Capitalのオンラインセミナーにおいて、米国の雇用統計は全米の実態を表していないと述べました。
雇用統計だけを見ていると、失業率は低いし、まだ雇用も増えているように見えます。実際、本ニュースレターにおいても、景気後退への警戒は必要なものの、雇用はまだ堅調だということをお伝えしてきました。
* 米国雇用統計は労働市場がまだ堅調であることを示した
しかし、個別の実態を見ていくと、異なる様相が見えてくるとガンドラック氏は指摘しています。それは一部の州が強烈に雇用状況を引き上げているものの、全米でみると、すでに多くの州では失業が増加しているというものです。
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失業率が12ヶ月平均を上回ると景気後退入りする
ガンドラック氏:3月FOMCの0.25%が最後の利上げになる
ガンドラック氏はCNBCの番組に出演して、今後の利上げの見通しについて、次回の0.25%が最後の利上げになるだろうと述べました。
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次回のFOMCでは0.25%の利上げが行われる
直近は、シリコンバレー銀行の経営破綻などを受けて、米国債金利は急速に下落してきました。特に短期金利が大きく下落したことで、以下のニュースレターにも書いた通り、景気後退が強く意識されています。
* ガンドラック氏:イールドカーブの急激なスティープ化は景気後退を強烈に示唆
過去の金利推移を見ても、短期金利と長期金利が逆イールドから元に戻った後には景気後退(グレーの網掛け)
住宅大手レナー社CEO:住宅市場は底打ちも地銀の貸し渋りに注意が必要
米国の住宅建設大手レナー社の決算発表が3月15日にあり、アナリスト向けのカンファレンスコールも行われました。
レナー社は、住宅建設業者の中でもキャッシュフローを重視しており、土地の取得から販売までを短期で回す経営をしています。そのため、景気動向に敏感な建設業者となっており、その決算からは経営陣が米国の景気をどのように考えているかを伺うことができます。
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住宅インフレは頭打ち、納品数も底打ちか
まずはLENNAR社の新規注文数・納品数と納品単価の推移をまとめたグラフを紹介します。
レナー社は、注文キャンセル等を防いで納品数を維持するために、値下げ等で対応してきたため、住宅の納品単価は2022年Q3に頭打ちとなり、その後は下落してきました。
また、住宅の単価が上がるのと反比例するように新規注文数が緩やかに下降していましたが、