2023年2月分の米国消費者物価指数は順調に低下
3月14日に発表された米国CPIは、前年比+6.0%で、前回の+6.4%から0.4ポイント減速しました。以前からもお伝えしている通り、この先、5月いっぱいくらいまではインフレ率が順調に低下しやすいと思います。
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米国のインフレは順調に減速
3月14日に発表された米国消費者物価指数は約6%で、前回の6.4%から0.
ガンドラック氏:イールドカーブの急激なスティープ化は景気後退を強烈に示唆
債券王として知られるガンドラック氏は、米国債のイールドカーブが急激にスティープ化したことを受けて、景気後退を強烈に示唆しているとツイートしました。
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逆イールドと景気後退の関係性
まずは、ガンドラック氏のツイート内容から確認しておきたいと思います。
継続的な逆イールドの後に、米国債の利回り曲線が急激にスティープ化しているのは、差し迫った景気後退を強く示唆している。
通常、米国債は長期債ほど金利が高く、短期債ほど金利が低いです。これは長期債の方が資金の拘束期間が長く、様々なリスクも高いためです。
しかし、債券市場が「いずれ景気後退に陥る」と考えている場合、短期債の金利の方が、
黒田総裁最後の金融政策決定会合は緩和も利上げもなし
先週金曜日は本当にイベントが盛りだくさんでした。
* シリコンバレー銀行が経営破綻、米国債金利は低下へ
* 米国雇用統計は労働市場がまだ堅調であることを示した
シリコンバレー銀行の破綻や米国雇用統計もありましたが、黒田総裁の最後となる金融政策決定会合も行われました。さらにいえば、国内企業物価指数もありましたが、こちらはまた後日タイミングがあれば触れたいと思います。
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日銀政策金利は変更なし
さて、黒田総裁の最後となる金融政策決定会合であり、サプライズが何かあるかという見方もありましたが、日銀の政策金利には変更なし、つまり-0.1%を維持という結果となりました。
昨年12月からの国内銀行株の大相場の発端となったイールドカーブ・コントロールにも特に変更はありませんでした。
米国雇用統計は労働市場がまだ堅調であることを示した
シリコンバレー銀行の破綻の方に注目が集まってしまいましたが、先週の金曜日は雇用統計も発表されました。
雇用統計そっちのけで銀行破綻に反応しているマーケットを見ていると、雇用統計をきっかけに始まった2月のインフレ警戒相場もすっかり過去のものとなった印象ですが、雇用統計は大事な経済指標なので、一応確認しておきたいと思います。
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予想を上回る就業者数
非農業部門雇用者数は、前月から311千人増加しました。これは前回の+517千人からは減速していますが、予想の+223千人を上回りました。
先日、まだ消費者の購買行動は十分に強いというウォルマート経営陣の見方を紹介しましたが、雇用・消費ともに一般層はまだまだ好景気を享受していると言えるでしょう。
* ウォルマート経営陣:消費者の購買力はまだ強いが、
シリコンバレー銀行が経営破綻、米国債金利は低下へ
シリコンバレー銀行が突如として経営破綻しました。
米国は利上げを行なっていますが、金利上昇によって保有している債券に含み損が出ている中で、取り付け騒ぎ(預金の引き出し)が起きると、これらの債券の売却・現金化を迫られて、含み損が実現損になってしまいます。それがさらに不安を喚起して、預金に引き出しが進むと、このループを止められずに、経営が破綻してしまいます。
これを受けて、他の銀行にも不安が広がっており、米国債の金利は大幅に低下しました。
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シリコンバレー銀行が経営破綻
米国テック企業などに積極的な融資を行っていたシリコンバレー銀行が経営破綻したというニュースが飛び込んできました。
ブルームバーグは、
ウォルマート経営陣:消費者の購買力はまだ強いが、今年後半は不明
グローバルマクロ投資を行うにあたって、情報を収集するのであれば、「主要な経済指標に関する情報」や「思慮深い投資家や経済学者の考え」に加えて、「企業の経営陣の見立て」を知るように努めるのが良いでしょう。企業の経営陣は、常に売上やコストの状況を監視しており、それはまさに経済動向の最前線だからです。
そこで本日は、少し古い情報となりますが、2023年2月21日に行われたウォルマートのアナリスト向け決算カンファレンスコールから、気になったコメントを紹介しておきたいと思います。
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消費者の購買行動は選択的だが前向き
アナリストの質問に対して、消費者の購買行動については、思慮深く・
新興国とフロンティア国に投資する4つのETF
以前のニュースレターで、2月はインフレ警戒から米国金利が上昇してドル高となりましたが、このインフレ警戒トレンドは3月〜5月にかけて反転し、金利低下・ドル安になるだろうと予想しました。
* 米国のインフレは、エネルギーのデフレの恩恵を受けて減速する可能性がある
そのため、3月〜5月はリスクオンで臨もうと思っていますが、特に投資妙味があるトレードとして、新興国やフロンティア国の株式をロングするというアイデアを紹介しました。
インフレ警戒懸念が後退して金利が低下するのであれば、株にはポジティブな影響が働きますし、米国金利低下によるドル安も新興国やフロンティア国にとってはポジティブです。
* 2023年の3月〜5月相場はリスクオンで挑む
そこで、今回は新興国やフロンティア国に投資するにあたって、
2023年の3月〜5月相場はリスクオンで挑む
昨日のニュースレターにおいて、3月〜5月にかけて、今のインフレ警戒ムードが緩和して、金利が低下するのではないかという予想を紹介しました。
* 米国のインフレは、エネルギーのデフレの恩恵を受けて減速する可能性がある
簡単にふり返っておくと、昨年の3月〜5月はウクライナ=ロシア戦争の開戦を背景としてエネルギー価格が高騰していたため、そことの比較となる今年の3月〜5月のエネルギー価格は前年比が低く出てきます。例えば、原油価格が現状の80ドル程度で推移した場合、昨年の3月は110ドル程度でしたから、前年比は-27%程度となります。これがインフレの減速に貢献するのではないかという趣旨でした。
そうであれば、
米国のインフレは、エネルギーのデフレの恩恵を受けて減速する可能性がある
昨日のニュースレターでは、エネルギー価格のデフレの恩恵を受けて、東京都のインフレが全体では減速したことをお伝えしました。
原油価格は(為替を除くと)世界共通であるため、2月以降は米国のインフレ率も当然ながらエネルギーのデフレによる恩恵を受けて減速圧力が働くこととなるでしょう。
そのため、短期的にはインフレ原則を背景とした金利低下を受けて、株価や債券価格が反発する可能性があります。
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インフレへの警戒で金利が上昇した2月の相場
まずは2月の相場やマクロ経済の状況を振り返っておきましょう。
2月は、予想よりも強い雇用統計やCPIなどが出てきたことで、「インフレは落ち着かないのでは?」という不安が台頭しました。
2023年2月3日に発表された1月分の米国雇用統計では、雇用者が517,000人増でした。
東京都の消費者物価指数(2月)、全体はインフレ減速もコアコアは加速
東京都の2023年2月分の消費者物価指数が発表されました。
今回、エネルギー価格の下落を受けて、「総合」および「生鮮食品を除く総合」はインフレが減速しました。一方、「生鮮食品及びエネルギーを除く総合」(コアコア)のインフレは加速を続けました。
日本のインフレは、全体的な物価高感が収まってくる中で、今後サービス業や賃金などのインフレがどこまで続くかが注視ポイントとなってくるでしょう。
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総合は前年比+3.4%に減速、コアコアは+