ドラッケンミラー氏:景気後退で銅や住宅市場、AIに投資機会が訪れる
先週に引き続き、SOHN2023で行われたドラッケンミラー氏のインタビューの内容をお伝えします。今回は、ハードランディング後に何に投資をすべきかというテーマです。
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銅(コモディティ)
まず、最初にドラッケンミラー氏があげたのが銅です。銅の需要はもっとも逼迫しているといいます。
景気後退から回復するときには、コモディティの黄金期が訪れるだろう。銅は最も需給がタイトであり、私も勉強をしている。私は阿呆ではないし、景気サイクルで何が起こるかを知っているから、ハードランディングに向かっている現時点でポジションを持とうとは思わない。しかし、そこから回復するときには、電気自動車への動きや政府が後押しするであろうインフラストラクチャ法案の支出を考えると、
カンファレンスボード:2023年2Qから米国実質GDPはマイナス入りする
5月10日に全米産業審議会(カンファレンスボード)の最新GDP予想が公開されています。今回はそちらの内容をお伝えします。
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第2四半期から実質GDPはマイナス入りする
最新のカンファレンスボードの予想では、第2四半期から年率換算した実質GDPは-0.6%とマイナス入りします。
第3四半期には-1.6%、第4四半期には-1.2%となるということで、第2四半期から米国経済の不調が始まり、それが続くことになります。これは先日、ドラッケンミラー氏が「すでに景気後退が始まっていてもおかしくない」
東京都物価指数(5月):日本のインフレ加速は継続中、長期金利は上昇へ
2023年5月26日に発表された東京都物価指数によると、日本のインフレが加速を続けていることが確認されました。東京都物価指数の「総合」は前年比+3.5%と前回の+3.1%から減速しましたが、これはエネルギー価格の下落が要因であり、「エネルギー価格および生鮮食品を除く総合」では+3.9%と前回の+3.8%から加速しています。
ドラッケンミラー氏:リーマンショック以上の危機が起きても不思議ではない
引き続き、ドラッケンミラー氏のSohn2023のインタビュー内容をお伝えします。今回はハードランディングのイメージについて話している部分をまとめています。
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ハードランディングの具体的なイメージ
まず、ハードランディングとはどのような状況かと聞かれて、以下のように回答しています。
企業の利益が下がり、失業率は現在の3.4%から5%以上に上昇するだろう。経営破綻は、1880年以降で最も秩序のない経済状況のおかげで今はほとんど破綻がない。2008年と比べても全然低い。インフレかデフレかという点については非常に難しい。2年前はインフレ率が上昇することに確信があった。この前スタッフミーティングを行ったが、インフレ率8%
ドラッケンミラー氏:すでに景気後退が始まっている可能性もある
ソロスのポンド売りの裏の立役者であったりと、伝説のマクロトレーダーであるドラッケンミラー氏のSohn2023のインタビューから、何回かに分けて内容をお届けしていきたいと思います。
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FEDの歴史上最悪の失策が資産バブルを引き起こした
まず、ドラッケンミラー氏ほどの伝説のトレーダーでも、現在の状況は、過去で最も難しい局面だとしています。
45年間、経済予測をしなければいけない仕事をしてきたが、今はどう考えても一番難しい時期だ。巨大な金融緩和と急激な変化があった。新型コロナが色々と状況を変えた。新型コロナから脱出したモメンタムは本物か偽物か、持続的かそうでないか。それからウクライナの戦争があり、中国の経済再開がある。だから、今はそれほど経済予測に自信がない。
チューダー・ジョーンズ氏:債務上限問題後の株価ラリーを経て、3Qに景気後退へ
1987年の株価大暴落「ブラックマンデー」を予測したり、2020年前半からのビットコイン投資を成功させたりと、著名なグローバルマクロ投資家として知られるポール・チューダー・ジョーンズ氏がCNBCに出演していたため、今回はその発言内容をお伝えします。
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短期的には米国株は上昇余地がある
まず、ポール・チューダー・ジョーンズ氏は、短期的には米国株には上昇余地があるとしています。
我々は債務上限問題に対する恐怖があるため、その問題が去れば、株式は少し上昇するだろうし、債券は少し下がるだろう。なぜならリスクプレミアムが無くなるからだ。
米国小売売上高は前年比マイナスに迫る水準で景気後退を示唆
5月16日に発表された小売売上高は前年比+1.6%で、前年比マイナスに向かう勢いを見せました。過去には、小売売上高の前年比がマイナス入りする前後で景気後退が見られているため、いよいよ米国の景気後退は迫っているようにも見えます。
一方で、景気後退はある程度まで債券市場に織り込まれてしまっているため、今後は他のリターンの源泉を探してく必要もあるでしょう。
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アメリカの小売売上高は前年比マイナス水準に迫る
5月16日に発表された最新の小売売上高は前年比+1.6%でした。
この調子でいくと、早ければ第二四半期、遅くとも第三四半期には前年比でマイナスに陥るように思われます。
日本の消費者物価指数は前年比+3.5%へとインフレ加速
5月19日発表の国内消費者物価指数は前年比+3.5%で、国内のインフレが再加速していることを示しました。日本の金利には上昇圧力が働くこととなるでしょう。
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日本の消費者物価指数(CPI)は前年比+3.5%
2023年5月19日に発表された国内の消費者物価指数(CPI)は、前年比+3.5%でした。前回の+
日本はGDPデフレーターでもインフレ率2%に到達、日本の金利は上がる
2023年5月17日に発表された国内GDPでは、GDPデフレーター(インフレ率)が前年比+2.0%となりました。これで、消費者物価指数に続いて、GDPデフレーターベースでも、日銀のインフレ目標である2%が達成されたことになります。
日本でもインフレが始まったことを受けて、今後、日本の長期金利はいくらか上昇すると思います。
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日本のGDPは前期比年率+1.6%
日本のGDPは前期比+
ドラッケンミラー氏:AI関連のNVDIAやMicrosoft株を購入
アメリカでは、大きな金額を動かしている投資家は四半期に一度、そのポジションを開示する必要があります。今回は世界的なグローバルマクロ投資家であるドラッケンミラー氏のポジションを見ていきたいと思います。
なお、ドラッケンミラー氏の経済の見立てについては、以下のニュースレターで紹介していますので、あわせてご覧ください。
* ドラッケンミラー氏:今はリスクを取るタイミングではない
2023年1QはAI関連銘柄に積極投資
ドラッケンミラー氏は、2023年1QはNVDIAとMicrosoftを買い増して、AI関連銘柄に積極投資していました。彼はネットでは株式ポジションはほぼ0であると発言しているため、同時に他の株式をショートしているものと思われます。
ショートポジションは開示対象ではないので、具体的な銘柄を見ることはできませんが、彼が経済がハードランディングするという見方をしていることからも、NYダウやラッセル2000などの景気に敏感な指数や個別銘柄をショートしているのではないかと考えられます。