住宅大手レナー社CEO:金利上昇や銀行の貸し渋りで供給が減っている
経済指標からマクロ経済を見ることも重要であり、本ニュースレターでは経済指標を積極的に紹介していますが、個別企業の決算をウォッチする中で、マクロ状況が見えてくることもあります。
今回は、米国住宅建設大手のレナー社が最新決算を発表したので、確認しておきたいと思います。今回の決算内容は2023年3月〜5月のものです。前回分は以下のニュースレターで紹介しています。
* 住宅大手レナー社CEO:住宅市場は底打ちも地銀の貸し渋りに注意が必要
レナー社の決算は予想を上回った
レナー社の決算は、売上の前年比こそ住宅価格デフレの影響などを受けて減少しましたが、EPS・売上ともに予想を上回る好決算でした。
EPSは$2.94で、
粘り強いインフレを見せる米ケースシラー住宅価格指数
2023年4月分のケースシラー住宅価格指数は、前年比-1.70%とデフレでした。しかし、前月比でみるとインフレが再加速しており、米国のインフレとの戦いは長期化しそうです。
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前年比ではマイナスがしばらく続く
2023年6月27日に発表された、4月分のケースシラー住宅価格指数(20都市)は前年比-1.70%でした。これは前回の-1.15%よりも減速しましたが、コンセンサスの-2.55%
ガンドラック氏:企業の借り換え難がいよいよ始まる
ガンドラック氏が、少なくない量の社債が借り換えの時期を迎えることによるショックをツイッターで指摘しました。
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数年前にゼロ金利で調達した資金が返済時期を迎える
ガンドラック氏は、6月24日に以下のようにツイートしています。
米国の負債は$32Tを超えて、すでに$33Tに向けて爆増している。そうした負債の利払いは、FEDが5.00%も利上げをしてきたことがアクセルとなり、当然増えている。数年前に0%近い金利で発行された短期の社債の少ない数が返済期限を迎えようとしている。おっと。
本ニュースレターの読者の皆様は、これだけで彼の言いたいことが十分に分かるかもしれません。
ガンドラック氏:債券は割安で値上がりも見込める、株式は割高
引き続き、ガンドラック氏のインタビューです。
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株式のバリュエーションは割高
株式市場について問われたガンドラック氏は、今の株式市場の歪な構造について指摘しています。
株式市場の話をするなら、セクターを分けなければならない。まず、S&P7がある。AIといえば株価が20%上昇するような偏った市場だ。それから、S&P493がある。こちらは直近追い風が吹いているが、数週間前までは年初から横ばいだった。
ガンドラック氏:FEDが利上げを続ければ、経済は壊れる
引き続き、FOMC後に放映された、CNBCのガンドラック氏のインタビュー内容をお送りします。
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失業率がFEDの予想通りに上昇すれば景気後退入りする
前回は、ガンドラック氏が利上げはもう終わったと考えていることをお伝えしました。
* ガンドラック氏:これ以上の利上げはない
とはいえ、そもそもガンドラック氏はFF金利は5.00%を超えないと年初に予想しており、今は5.25%ですから、すでに過去のガンドラック氏の予想はFEDに裏切られた形となっています。
* ガンドラック氏:FEDが何と言おうとFF金利は5%を超えない
レイ・ダリオ氏:米国債はインフレ負けするリスクが高い
過去にも本ニュースレターで何度か紹介していますが、レイ・ダリオ氏は「米国債の需給バランス崩壊を発端とした、中央銀行による国債買いからハイパーインフレ」のシナリオをたびたび提唱しています。
* レイ・ダリオ氏:米国債の買い手がいなくなり、米国政府の財政は破綻する
今回もCNBCで同様のシナリオを語ったダリオ氏ですが、非常に分かりやすい話の流れであったため、こちらの内容をあらためてお届けします。
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アメリカが抱える債務問題の終着点
米国の過剰債務の行き着く先について、警鐘を鳴らし続けているのが世界最大のヘッジファンドであるブリッジウォーター・アソシエイツの創業者レイ・ダリオ氏です。
国家の経済は、
ガンドラック氏:これ以上の利上げはない
今回は、直近ベア派の筆頭格になりつつある債券王ガンドラック氏のFOMCに対するコメントをお伝えします。
なお、ガンドラック氏は、インフレを早い段階から警告しており、その後、今年のインフレ減速をピタリと当ててきました。一方で、FEDのFF金利については、5%を超えることはないと過去に発言しており、それについては外れています。
* ガンドラック氏:FEDが何と言おうとFF金利は5%を超えない
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FEDは経済の先行きを予想できない
今回のFOMCは鷹派だというのが一般認識ですが、それについて問われたガンドラック氏は、鷹派ではなかったと回答しました。
米国小売売上高:2023年5月はマイナス成長を回避して、粘り強さをみせた
最近はお届けすべき著名投資家のコメントや他の重要指標等も多かったため、少し遅くなってしまいましたが、今回は先週発表された米国小売売上高を確認しておきましょう。
米国小売売上高は、アメリカの消費者の動向を知る上で重要な指標であり、前回4月の数値は成長が急減速して、いずれマイナス成長に陥りそうだということをお伝えしました。
* 米国小売売上高は前年比マイナスに迫る水準で景気後退を示唆
しかし、先週発表された2023年5月の数字は強く、プラス成長で踏みとどまりました。
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プラス成長で踏みとどまった米国小売売上高
2023年5月の小売売上高は、前年比+1.6%でした。
長期でみると下降トレンドが続いていますが、前回からは、
6月FOMCは利上げ見送り、米国経済へのダメージを見極めたいFED
6月FOMCでは利上げが見送られ、5.00%〜5.25%の政策金利が維持されました。
今の金利水準でも、地銀破綻問題や商業不動産ローンの破綻をきっかけに信用収縮の連鎖が始まる可能性があり、FEDは「許されるならば、これ以上の利上げをせずに様子を見たい」と考えていると思います。
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6月FOMCは利上げを見送り
FEDは、6月の利上げについて、市場の予想通りに見送りました。政策金利は、引き続き5.00%
2023年5月の米国CPIは前年比+4.0%まで急減速、秋以降を警戒
6月13日に発表された2023年5月の米国消費者物価指数は、予想の前年比+4.2%を0.2ポイント下回る+4.0%で、前回の+4.9%からは急減速しました。
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エネルギー価格の下落を受けて、4.0%まで急落した米国消費者物価指数
6月13日に発表された、2023年5月の米国消費者物価指数は4.