ガンドラック氏:おすすめのポートフォリオを公開、債券が多め
前回に引き続き、DoubleLine Capitalのオンラインセミナーから、ガンドラック氏の相場見通しをお伝えしていきます。
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マネーサプライの減少は、いずれインフレを低下させる
ガンドラック氏は、以前から米国のインフレは下げ渋ると発言していました。
* ガンドラック氏:FEDの予想する年末インフレ率3%は実現できず、インフレは高止まりする
今回も同様の発言は見られましたが、もしもFEDが今の引き締めを続けるのであれば、遅かれ早かれ、いずれCPIは下がってくるだろうとも述べました。
その根拠となっているのが、マネーサプライの減少です。
以下のグラフでは、
ガンドラック氏:3月の銀行破綻は過去の経済危機に匹敵する規模
債券王としても知られる、DoubleLine Capitalのガンドラック氏が、年半ばのオンラインセミナーを行いました。今回はそこから今年3月の銀行破綻に触れた箇所をお伝えしたいと思います。
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3月の銀行経営破綻問題
2023年3月にはシリコンバレー銀行などを中心にいくつかの銀行が経営破綻しました。
* シリコンバレー銀行が経営破綻、米国債金利は低下へ
この話については、本ニュースレターで何度も取り扱ってきたため、再度の詳しい説明は避けますが、(1)米国債などの資産がFEDの急速な利上げで大きく値下がりしたこと、(2)短期金利が上がったことで銀行預金を引き出して、短期のMMFや米国債を購入する動きが広がったこと、の2つが組み合わさった結果、取り付け騒ぎのようになったことが、
米国ISMサービス業景況指数:サービス業は景気拡大するも減速がみられる
ISMサービス業景況指数は50.3%で景気拡大を示しましたが、前回の51.9%と比べると1.6ポイントの減速となりました。また、注文残の減少、顧客在庫の増加など、ISM製造業景況指数と同様の悪化傾向が見られました。
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ISMサービス業景況指数は50.3%
6月5日に発表された、2023年5月のISMサービス業景況指数は50.3%でした。
5 月のサービス業景況指数は50.
FEDは7月にもう一度利上げする
CMEの債券先物市場参加者は、FEDが7月にもう一度利上げすることを予想しはじめました。1ヶ月前には、7月頃には利下げに転じて、年末には4.50%〜4.75%というシナリオを予想していたことを考えると、大幅な金利予想の上方修正です。
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債券市場の参加者は、7月の追加利上げを予想
直近、インフレ率が4%台で下げ渋るようになったのをみて、債券市場は7月にもう一度利上げがあることを予想しはじめました。
* 米国CPI:アメリカのインフレ率は4%台で横ばいへ
米国雇用統計:5月は失業率がやや上昇
5月の雇用統計は失業率がやや上昇して3.7%となりました。今後、継続して上昇した場合は景気後退が強く意識されるでしょう。一方、賃金インフレは4%台で下げ渋りをみせています。やや、スタグフレーション的な状況が強まっているように見えます。
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2023年5月の米国雇用統計では失業率が上昇
非農業部門の雇用者数は339,000人増えました。これは予想の190,000人を上回りました。
一方、失業率は3.7%となりました。
米国実質マネーストックは、すでに2020年の水準まで減少している
現在、米国の中央銀行(FED)は、インフレ抑制のために金融引き締めを進めています。その進捗を確認する方法のひとつがマネーストックですが、インフレを考慮した実質ベースでみると2020年4月〜5月の水準まで減少しており、金融引き締めはあと一歩だと考えられます。
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米国の金融引き締めは、まだ足りないのか
現在、米国の中央銀行(FED)は、インフレを退治するために金融の引き締めを続けています。FEDが行う金融引き締めは主に2種類あります。1つが利上げ、もう1つが量的引き締めです。
ドラッケンミラー氏:「年金は大丈夫」という政治家は詐欺師
さて、引き続き、ドラッケンミラー氏のインタビューをお送りしています。ドラッケンミラー氏は、以前よりドルに対してネガティブな見方をしていますが、その背景に深く入っていたので、今回はその部分をお伝えします。
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債務上限問題よりも本質的な年金問題
まず、現在米国は債務上限問題で騒いでいますが、ドラッケンミラー氏はより本質的な問題を指摘します。
近い将来の2040年には、年金と金利の支払いが税収を超える。2052年には、税収の117%となる。
先進国は基本的に慢性的な赤字に陥っていますが、年金と負債の利払いだけでも赤字になってしまうというのは、根本的に構造問題を抱えていることになります。
ドラッケンミラー氏:景気後退で銅や住宅市場、AIに投資機会が訪れる
先週に引き続き、SOHN2023で行われたドラッケンミラー氏のインタビューの内容をお伝えします。今回は、ハードランディング後に何に投資をすべきかというテーマです。
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銅(コモディティ)
まず、最初にドラッケンミラー氏があげたのが銅です。銅の需要はもっとも逼迫しているといいます。
景気後退から回復するときには、コモディティの黄金期が訪れるだろう。銅は最も需給がタイトであり、私も勉強をしている。私は阿呆ではないし、景気サイクルで何が起こるかを知っているから、ハードランディングに向かっている現時点でポジションを持とうとは思わない。しかし、そこから回復するときには、電気自動車への動きや政府が後押しするであろうインフラストラクチャ法案の支出を考えると、
カンファレンスボード:2023年2Qから米国実質GDPはマイナス入りする
5月10日に全米産業審議会(カンファレンスボード)の最新GDP予想が公開されています。今回はそちらの内容をお伝えします。
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第2四半期から実質GDPはマイナス入りする
最新のカンファレンスボードの予想では、第2四半期から年率換算した実質GDPは-0.6%とマイナス入りします。
第3四半期には-1.6%、第4四半期には-1.2%となるということで、第2四半期から米国経済の不調が始まり、それが続くことになります。これは先日、ドラッケンミラー氏が「すでに景気後退が始まっていてもおかしくない」
ドラッケンミラー氏:リーマンショック以上の危機が起きても不思議ではない
引き続き、ドラッケンミラー氏のSohn2023のインタビュー内容をお伝えします。今回はハードランディングのイメージについて話している部分をまとめています。
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ハードランディングの具体的なイメージ
まず、ハードランディングとはどのような状況かと聞かれて、以下のように回答しています。
企業の利益が下がり、失業率は現在の3.4%から5%以上に上昇するだろう。経営破綻は、1880年以降で最も秩序のない経済状況のおかげで今はほとんど破綻がない。2008年と比べても全然低い。インフレかデフレかという点については非常に難しい。2年前はインフレ率が上昇することに確信があった。この前スタッフミーティングを行ったが、インフレ率8%